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2006年10月31日 (火)

安藤美姫と浅田真央

フィギュアスケートのシーズンがスタートしましたね。

グランプリシリーズの第1戦は、日本勢、男女アベック優勝ってことで、めでたいんですが。

「テレビ朝日での放送ってところが、不本意。」

だって、実況がちゃんと技とか実況しないんだもん。つまらない。地味でも、きちんと実況していたNHKでの放送を希望します。(松岡修造は言うまでもなく邪魔なんですよ。)

荒川選手のコメントが、うまくなってきているところはよかったので、今後とも期待しております。

織田選手も先シーズンに比べて、得点が取れるようになってきたようで何より。まだ、トップのミス待ち位のクラスだと思うので、今後のステップアップを期待しております。

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まあ、分かってたとは言え、マスコミの節操の無さには、開いた口が塞がりませんよ。

手のひら返したように、ミキティーミキティーって。恥を知れ!

オリンピックで勝手に期待したのは、マスコミとマスコミに乗せられたミーハーだけのはず。そこで、15位だったからといって、批判するのはお門違い。

もともと先シーズンは、体調も含め、調子が悪かったし、そもそも新採点システムでは、各要素で点が伸びてなかったのは、素人でも分かりましたよ。派遣選手の選考方法の是非はあるにしても、それは選手には関係ない。その選考基準で選ばれた選手は、自分に出来る事を真摯に遂行すれば、それ以上の責任は無いのです。あのオリンピックでの安藤選手には、そもそもメダルを狙える要素が少なすぎたのです。

私は、安藤選手のトリノオリンピックは、4回転に挑戦し(失敗し)、挫折を経験することにあると思っていました。あれほど乱れるとは思いませんでしたが、それほど落胆する内容ではなかったし、冷静に言えば、想像通りでした。でもそれは必要なことで、次のオリンピックに、世界選手権に向けた得難い経験を得たと思うのです。あの極限の戦いの中でしのぎを削る4人のスケーター。ひとつのミスで順位が変わり、天国から地獄に突き落とされる。あの戦いに多少なりとも加わった経験は、大きいはずです。

私は、今シーズンも、もうちょっと時間が掛かるかな、と想像していたのですが、予想外に仕上がってきました。しかも、各要素でレベル4をきっちり取れるという高レベルで。今大会の最大の収穫は優勝でもなんでもなく、4回転が無くとも合計192・59点という得点が取れ、十分に自力でのメダル獲得ラインに上がって来た、という事実だと思う。精神的にも、肉体的にも、成長の後が見えた安藤選手。これからは順調にそのステップを登っていけるように感じた

そして、浅田選手。

先シーズンの圧倒的な強さを、目の当たりにした人間にとっては、想像できない姿だったが、その予兆はあった。アメリカに活動拠点を移す、というニュースで、身長が何センチも伸びたというようなことを言っていて、「大人っぽくなった真央ちゃんに期待したいですね」的な馬鹿丸出しなスポーツキャスターのコメントはおいといて、「それって、バランス変わるじゃん」と思ったものでした。

案の定、先日のアメリカとの団体戦でもトリプルアクセル失敗してたし、こりゃ時間が掛かるかな、と感じたのです。

でも、あれだけミスを繰り返しても3位に入れるそのポテンシャルは恐るべしです。どの程度で肉体的な成長が安定するのか、バランスを取り戻すか、に掛かっているので、最終戦まで待つのはいい判断でしょう。仮に、今年のグランプリファイナルに出られなかったとしても、特段問題は無いので、じっくりと調整して欲しいところです。

しかし、荒川選手といい、安藤選手といい、ニコライ・モロゾフ恐るべし!

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2006年10月30日 (月)

日本シリーズとワールドシリーズ

タイトルにあるのに、初めてMLB。っていうか、プロ野球込みで、ですが。

日本シリーズも、ワールドシリーズも終わりましたね。今年は、どちらも楽しく見れました。

思うことをつらつらと。

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<日本シリーズ>

っていうか、新庄っていつの間に、あんな大人で真人間になったのだろう。

と第5戦を見ながら、考えてしまっていた。

そもそもこの選手は阪神時代から、好きではなかった。そんなに野球選手としての能力があるとは思わなかったし、パフォーマンスだけの男だと思っていました。

メジャーに行く、となってからも、さほど期待をしませんでした。大した事なかろうと。予想よりは頑張りましたが、やはり、メジャーでは厳しかった。まあ、居ようと思えば、居れたでしょうが。

で、日本ハム。パフォーマンスでも何でも、北海道で観客が入るのであれば、いいか。ってぐらいのテンションで見てました。

でも、今年のというか、このポストシーズンでの新庄には、感動してしまいました。不本意ながら。いつの間に、こんな、すてきさんになってやがったんだ。

元からだったとしたら、すみません。

察するに、メジャーに行ったあたりからなのかな。多分、色々あったのでしょう。

人間って成長するんですね。

おめでとう&ご苦労様。

クローズアップ現代も見ましたが、日本ハムの選手評価システム、育成システムは素晴らしかったですね。日本にも、漸くこういうシステムが浸透してきてるのは、うれしい限り。遅すぎる気もしますがね。球団によって評価が変わる、必要とされる選手は何も、どっかの球団が買い漁るトップクラスのスター選手だけじゃない、という証明ですね。

この辺は、エクスパンションドラフトもしてもらえなかった球団よりも下の順位になりかけた某球団には、耳の痛い話でしょうね。そもそも2球団のいいとこ取りだったのにね。ああ恥かしい。そんなことだから、客も入らないのではないでしょうか?よく考えましょう。

あと、これでいい加減、プレーオフをやっているリーグのほうが、日本シリーズで有利である、ということをプレーオフ反対論者の某、落合監督には納得していただけたでしょうか?

まあそもそも今回の中日は、ベンチも動きませんでしたからね。負けたのは、自業自得でしょうか。

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<ワールドシリーズ>

ようやくセントルイスが優勝と。好きなチームのひとつなので、良しとしましょう。田口っち、おめでとう。

まあ、今年の流れからして、セントルイスかな、ってワールドシリーズ前に、ちょこっと思いましたが、でも、なんか今年は優勝は、該当者なし。みたいなシーズンだったように思いますね。

ポストシーズンに進んだチームを見渡しても、どこも決め手に欠けるような印象。

結果的には、そこそこ安定したピッチングスタッフとか点を取るための多彩なタレントが揃っていた攻撃陣を持っていたセントルイスと。

でも、今年は、プホルスもそれほどいい出来じゃなかったし、ほかのバッターもそれほど好調でもなかったんですけどねえ。ディヴィジョンあたりでは、田口が一番調子いいんじゃないか、という始末。ラルーサの手腕で何とか、うっちゃったみたいな。

デトロイトも去年までを考えれば、116勝のマリナーズよりも偉大といえるようなシーズンだったと思うけど、最後は若さが出ましたね。パッジも調子落ちなのか、衰えなのか、一人では対抗できなかったというべきか。

いずれにせよ、メジャーでははっきりと世代交代の時期に来ているようですね。

ピッチャーもバッターも若い選手がどんどんと台頭してきています。

来年、松坂投手もそんな話題の中心に居れれば、いいですね。ピンストライプになるのでしょうから、また、大騒ぎ。そんな星の下に生まれてきたんでしょうね。この選手は。順調に行けば、先発ローテーションの柱になりえると思うので、頑張って欲しいです。向こうに行けば、球速も上がる事が予想されますので、100マイルボーラーの仲間入りができるかも。

このオフにはFAで、いい選手が居ないということで、井川あたりでもかなり評判なようで。ローカル球団にいければ、ローテーションの四、五番手なら十分やれるはず。

個人的な反省点としては、ファンタジーでのチームの編成を根本的に考えないと、ノーチャンス。大反省です。

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2006年10月19日 (木)

欧州競馬の陰謀?

凱旋門賞での、ディープインパクトの検体から、欧州では禁止されている薬物が検出されたということが発表された。

もし本当であれば、ディープインパクトの凱旋門賞3着は剥奪され、失格となるだろう。

そうなれば、日本競馬史上、最大のスキャンダルとなりうる大事件である。

いまだ、事実関係は分からず、はっきりとした事は言えない段階です。

もし、ニュース等で報道されているように、日本では、禁止されていない薬物だったため、使用してしまった、と言う事が事実であれば、論外です。大論外。

ディープインパクトという日本競馬でも稀有な名馬の歴史に、大きな、そして、拭い難い汚点を残してしまったことになります。

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ただね。本当かなあ、という気持ちです。

いっても、日本でも有数のトップトレーナーですよ。そして、そのスタッフですよ。

ありますか?その地域の禁止薬物を調査しない、もしくは、勘違い。

私は、ちょっと考えられない。別に、彼らを実際に知っているというわけではないですが。

日本自体、競馬においても、薬物に関しては、かなり厳しい地域といえると思います。

しかも、池江厩舎は、これまでドバイや香港に遠征してきています。当然のことながら、地域によって、禁止薬物の規定に違いがあることなど、知っているはず。

それが、こんなイージーミス、しますかあ?

よりによって、日本競馬の悲願とも言える、ディープインパクトの凱旋門賞で、ですよ。

彼らが、どれだけ今回の遠征に力を入れてきたかは、日本の皆さんであれば、いやと言うほど知っているはず。

結果は、3着でしたが、そして、その経緯については、言いたいことはいっぱいあります(この辺は前項・前々項をお読み下されば幸いです)が、彼らの仕事に関しては、素晴らしかったと思っています。

これは、私の全くの私見という前提で、書き込みますが、

「これは陣営が、ディープインパクトが嵌められた」

と思えてなりません。

「日本馬に凱旋門賞を勝たせるわけには行かない。」

「しかし、ディープインパクトは実際に凱旋門賞を勝ってしまうほどの力の持ち主である。」

「であれば、薬物を混入して、万が一、ディープインパクトが凱旋門賞を勝ってしまっても、失格にして、その称号は剥奪する。」

そんなストーリーが見え隠れします。

勿論、何の証拠もありません。

ただの想像です。

でも、勝つためには、何でもやるのが、欧州流。しかも、彼らのプライドでもある最高峰のレース、称号です。

それをおめおめと、日本人&日本馬になど渡したくない、と考える欧州の人間はいるはず。

取材規制は厳しかったかもしれないけど、競馬関係者なら、比較的簡単に、厩舎には入り込めるし、薬物を混入することは、さほど難しくは無いように思います。

逆に、池江厩舎の陰謀だったとすると、あまりにもお粗末だし、隠れてやるなら、もう少し、うまくやるような気もする。

第一、基本的に、日本人は、正々堂々とか、ひたむきにとか、そういう人種です。勿論、そうじゃない人もいますが、基本的にはそういう人種です。ましてや、その舞台が大きくなればなるほど、その傾向は強まってきます。

「相手は関係ない。自分の力を出し切るだけです。結果は後から付いてきます。」的なインタビュー、何回聞いたことか。そして、素直に戦う日本人を、こすっからい、実力では下な外国人が破る姿を何度見たことか。

それでも日本人は、その姿勢を、基本的には崩しません。

彼らも、そういう日本人であるということは、様々な発言からも、読み取れます。

そんな彼らが…。

私は想像できないのです。

惜しむらくは、笑顔で歓迎しておきながら、裏では、どんな手段も辞さず、という欧州流のやり方を想像できずに、上手く対応できなかったという意味での、人の良さ、準備不足を残念に思うばかりなのです。

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重ねて、言いますが、これは私の全くの私見です。

違ったらごめんなさい。

事実が判明したときには(するかなあ?)、この項を更新します。

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2006年10月13日 (金)

ディープインパクトの引退について思うこと

まあ、引退なんですね。

そういうこともあろうかとは思いつつ、敢えてその点は無視して、前項を書ききったわけですが、やはり。

しかも状況はオーナー主導の動きだったようで。

「そうですか。

残念ですが、産駒に期待しましょう。いつかディープインパクトの子供が凱旋門賞を勝つ日を夢見て。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんて優しく言えないなあ。

前項の続きになってしまいそうですが、書かずにはいられない。

結局、金子真人という人は、そういう人だったということですね。

別に、このタイミングで引退させることを悪い、と言うつもりはありません。

ただ可哀相だな、ディープインパクトが。これだけの可能性を秘めた馬を所有しながら、その可能性を存分に発揮させてやれないオーナーの所有となったことが。と思うだけです。

私だけでなく、多くの人が金子真人というオーナーは海外挑戦にも積極的で、ディープインパクトの凱旋門賞(それ以降の可能性も含めて)への挑戦には理想的なオーナーだと思っていたのではないでしょうか?

でも実は、そんなことは無かったということですね。

思えば、金子氏所有の馬が遠征したのは、ドバイぐらいしか思いつきません(他に行ってたらすみません)。もしかしたら、金子氏は凱旋門賞もドバイに行くのと同じような感覚を持っていたのではないでしょうか?

ジャパンカップ以降、世界各地で開催されるようになった国際競走は、世界各国の多くの一流馬を一堂に会して豪華なレースを開催するということを目的としたイベントです。ですから、全ての出走馬に不利の無いように、ベストの状態で出走できるように様々な用意が成されたものです。

一方、凱旋門賞やキングジョージのような歴史の中で、伝統とステイタスを築き上げてきたレースは、考え方が違う。用意された舞台に対応できる馬が勝つレースであり、ここで勝てた馬にこそ、価値を見出し、評価するというレースです。

どうも金子氏は、凱旋門賞もドバイに行く感覚で遠征し、勝てると思っていた印象があります。

だからこそ、天皇賞から宝塚まで使って遠征している。凱旋門賞を勝つことに心血を注いでいるようには感じられない。結果としては失敗したが、シロッコが凱旋門賞を重視して、春の大レースを自重したことと好対照である。(それでも着順が逆なんだから、ディープは強いんですね。)

レース後、調教師も騎手も再挑戦の意思を示し、確か、オーナーも現地ではそのような態度を見せていたと聞いていたのに。

残念ですね。

来年、アメリカの芝レースなんかに出走したら、軒並み圧勝できるのに。

来年きちんと、現地でのローテーションを踏襲しながら、凱旋門賞に出走したら、勝てる可能性は高いのに。

それでも、金子氏は51億円を取ったのですね。

そのお金で良い馬を買ってください。

でも、お願いですから、凱旋門賞を狙うような馬は、他の理解のある、世界の頂点を極める情熱を持ったオーナーさんに譲ってあげてください。日本競馬のためにお願いします。

前項でも、それ以前でも言っていますが、日本競馬は今、確実に世界のトップクラスに肩を並べるところまで来ました。でも、いまだに最高峰のレースを勝てません。それは、「日本競馬と欧米との厳然とした差である」という意見が正しいのかもしれません。ただし、馬ではなく、ホースマンの差が。

世界のトップに君臨できる馬を遠征させずに、同じ相手とレースをさせ続けたオーナー。

一度の遠征で決着をつけ、世界でも伝説的な走りを発揮できそうな馬を引退させてしまうオーナー。

強い馬をなかなか遠征させず、出走するレースも空き巣狙い的なレースしか選択しない調教師。

それよりなにより

トップホースを所有・管理しながら海外に目を向けることすらしない関係者

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チャンピオンホースを所有する人々には、大きな責任が課されています。

その馬の成功、可能性を最大限発揮させること。

日本競馬を代表して、世界の大レースに挑戦し、日本競馬の強さを世界に知らしめること。

何を成し、何を成そうとしたのか、それでその人々の真価が問われるのです。

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2006年10月11日 (水)

なぜ、ディープインパクトは凱旋門賞を勝てなかったのか?

凱旋門賞から、はや一週間が過ぎました。

私自身の心の整理も含め、今更ながら、凱旋門賞の分析、というか、何故ディープインパクトが凱旋門賞で3着に敗れたのか、ということについての、一考察を行おうと思います。

まあ、要するに自分を納得させたいということですね。

勝った馬がレイルリンクですよ?

弱い馬とは思いませんが、ディープより強い馬とは思えませんでしたので。結果で言えば、上だということになってしまうのですが、ことはそんなに簡単ではないと思うのです。

そこで、私の考え。(あくまでも一素人による考えですが。)

「陣営の凱旋門賞に対する考え方が浅かったのではないか?」

ということです。

めちゃめちゃ偉そうな書き出しですが、敢えて、こう言わせて頂きたいと思います。

現地では、一ツアー参加者にとって情報はゼロに等しい状況でした。Paris Turfとか買ったってフランス語読めないんだから、何の足しにもならん。で、帰国後に様々なメディアで情報を見ることで、大体の状況は掴めて来ました。

まず、私は、橋口調教師を初めとする悲観論。所謂「ディープでも勝てないのでは、日本馬は数十年勝てない」的な意見には、全く与しません。

馬鹿かと!素人かと!絶対勝てるって言ってみたり、数十年勝てないって言ってみたり、躁鬱激しいなって感じ。もっと冷静になりましょう。

あのレースはディープインパクトが完全なレースをしたでしょうか?能力を100%出し切りましたでしょうか?私にはそうは思えない。勿論、「力を出し切れない=能力の限界」という公式も成り立つのですが、ディープインパクトという競走馬の限界があのレースにあったとは思えないのです。これから、その原因を幾つか指摘します。(といっても、もう散々指摘されてきたことではありますが…)

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まず、斤量について。

レース後に調教師も指摘し、先日、オーナーもそのような趣旨の発言をして、凱旋門賞への再挑戦に否定的な態度を示したとか。

全然駄目。

凱旋門賞が3歳馬のレースだって事は、最初から分かっていることだし、それを承知で挑戦したのに、負けた後でそれを言い訳にしては、説明が付かない。そして、カッコ悪い。橋口調教師のキングジョージ後の「日本でやったら負けない」発言と同等のカッコ悪さ。それでも勝てると思ったんだけど…、って言うことだとは思うんですが。

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はい次。

私は、やはり

「本番前に前哨戦を使わなかったこと」

は非常に大きなマイナス要因だったと考えています。

近年の凱旋門賞馬が前哨戦を使っての制覇だったことは、今更言うまでもないことですが、この事実は大きい意味を持ちます。

欧州の最高峰のレースを勝ち取ろうとするのです。トップクラスの馬、陣営が挑みます。それも不利が無いホームコースの人々が、です。

そんな彼らでも、前哨戦を使わずして、近年勝てないレースなのです。それだけ極限状態の能力を問われるレースであるという証だと思います。

ましてや、これまで欧州以外の馬が制していないという状況を考えれば、出来るだけ、不確定な要素は排除していかなければならない、と考えるのは自然でしょう。

「ディープは休み明けでも問題ないタイプ」

「日本の調教は欧州とは違いがあり、休み明けが一概にマイナスとは言えない」

というような、意見もありますが、現に負けました。つまり、ディープインパクトというクラスの馬でさえ、問題ないとかいうレベルで勝つのは難しいレースである、ということですね。実際、なんだかんだ言っても、日本でG1にぶっつけで出走させていない時点で、ディープインパクト自身、休み明けであるよりも、1戦叩いて本番に臨むことを陣営は選択しているわけです。それを、欧州の最高峰のレースに挑むときにしていない。ならば…。

ということです。

勿論、ここでは「前哨戦を使うリスク」と言う要素も入ってきます。

それによる消耗、欧州の陣営に手の内を見せてしまう、体調管理の問題。色々あります。

でも、そんなリスクを犯してでも、欧州の競馬場でのレース経験を得るという要素は重大だったと思うのです。これは、「馬場に対する適性=経験することでその適性の見極め、対策が取れる」「位置取り=欧州のレースの流れに対応できる」「早仕掛け=コース攻略の部分、欧州競馬での厳しいレースでの経験」といった要素とも結びつき、今回の結果に直接的に影響を及ぼしていたと考えています。

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ここで、そもそもの定義。

「陣営の凱旋門賞に対する考え方が浅かったのではないか?」

ということになるのですが、

果たして、関係者は、凱旋門賞というレースをどういう位置づけで捉えていたのでしょうか?

  • 世界最高峰のレースという夢舞台
  • 実際に制覇を考える目標レース

どちらの要素も持っていたとは思うのですが、どちらかと言うと、前者のニュアンスが大きかったのではないか、もしくは、彼ら自身は後者であると思っていたとしても、第三者からみると前者の考えに近い様相と受け取られる体制。

ここで、大いに反論があることは承知しています。

去年の三冠達成時点で、あるいは、ダービー制覇時点で、凱旋門賞は意識していたであろうし、今年に入ってからは、精力的に、様々な情報や手続き、それに伴う作業を、ほぼ完璧にこなしてきたじゃないか、と言う指摘。

その通り。

陣営の体制やその仕事は、見事だったと言わざるを得ません。流石に、長年トップトレーナーとして君臨する調教師、そのスタッフです。

しかし、問題はその思想です。

グランドデザインといっても良い。

「この馬で何としても凱旋門賞を取るという覚悟」と言い換えることも出来る。

ディープインパクトの今年のローテーション。

阪神大賞典→天皇賞(春)→宝塚記念→凱旋門賞→<天皇賞(秋)>→<JC>→<有馬記念>

<>は予定

一般的な王道路線

阪神大賞典→天皇賞(春)→宝塚記念→京都大賞典→天皇賞(秋)→JC→有馬記念

殆ど同じです。当然ながら。遠征発表当時から、凱旋門賞後のスケジュールは、馬の状態次第という説明でしたが、状態次第ではあっても、体制としてはこのように使うという考え方の基に行動するということだろうと思います。最近までは、天皇賞は考慮されてはいませんでしたが、ここに来て、天皇賞にも意欲を見せ始めていることで、より明確になってきていますが、

これは日本でのレーススケジュールを第一優先として、凱旋門賞は国内G1と同程度の目標として設定されている。

このように受け取られても、仕方が無いと思うのです。

勿論、夏場の休養から京都大賞典という過程と、フランス遠征-シャンティでの調教-凱旋門賞という過程が同じなどと言うつもりはありませんが、ローテーション、そして、そこから浮かび上がる考え方としては大差無い、ということになろうかと思います。

何が言いたいかというと、どうしても凱旋門賞を取りたいならば、そこに絶対的なピークを設定し、そこから逆算したローテーションが考えられるべきであろう、ということです。

日本のG1にある程度のピークを設定しながら、その間隙を縫って、凱旋門賞を取る。と言う姿勢では、駄目だったということですね。いかなディープインパクトであっても。

今年、ディープインパクトが凱旋門賞をどうしても取りたいのであれば、少なくとも天皇賞後に、渡仏して、前哨戦を使った上で本番に挑むという形が望ましかったと思います。

ベストは、日本で走っている場合ではなく、エルコンドルパサー同様に、今年は欧州でのレースを転戦するという形式だったのでしょう。

なんなら、去年の秋、凱旋門賞、BCターフに出走していたら、どちらも勝てたのではないか?と思っていたくらいです。去年なら凱旋門賞は56キロで出走できていたわけですから。

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池江調教師は優秀なトップトレーナーですが、従来のオーソドックスな日本競馬の中で長年過ごされてきた方です。そんな方に、日本での競馬を捨てて、欧州に専念するローテーションを設定し、実行するということを求めるのはこちらの我儘なのでしょう。

ましてや、無敗の二冠馬に菊花賞をスキップさせて、凱旋門賞やBCに出走させるなどは、考えの外でしょう。

それでも、どうしても勝ちたいのであれば、それぐらいの徹底振りが必要だったと思います。

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「あとがき」

いやあ、書きましたね。

長すぎ。数回に分けて、加筆修正しながらのものとなりました。

これだけ長々書いといてなんですが、これらは全て一素人の素人考えです。でも、そんなところだからこそ、僅かばかりの真実が潜んでいるということも、無い話ではないと思います。

実際問題、これだけの批判しておいて、自分はフランスに行っているわけです。しかも、ディープの馬券で勝負している。応援記念馬券(単勝2ユーロ)ではなく、大枚を(といってもたかが知れてますけどね)。

こんな事を書いていても、「いや、それらのマイナス要因も何も、全てぶち破って圧勝してしまうのではないか?」とか考えていたのですから、自分も同類ではあるわけです。

そして、レースを身近で観戦し、その惜敗ぶりを見るに付け、以上のようなことを思い、書き連ねなければ、気持ちの整理が付かないのです。

勝てたんだよ。ほんとに。後ちょっとで。

でも、これで挑戦はやめて欲しくない。今、日本にいる競走馬と言うことであれば、文句なく、最強であるディープインパクトの役割は少なくないと思う。それは国内でG1の数を重ねることではなく、欧米の頂点を極めるレースで日本競馬の到達点を高らかに宣言することだと思う。

今のところ、陣営は来年も現役の続行を示唆している。であれば、来年こそは、欧米のレースに専念し、願わくば、来年のロンシャンで最高の結果をもたらしてくれん事を。そして、その歓喜の瞬間を私も現地で共有したいものである。

Keep Trying!  NO CHALLENGE NO GLORY

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2006年10月 4日 (水)

ただいま

えー、ただいまです。

というか、帰ってきたのは昨日ですが、流石に、昨日はPC起動する気にはなれませんでした。

まあ、結果は皆さんご存知の通り。

力負けとは思いません。

でも、負けは負け。

調教師・騎手・関係者の皆さん、ご苦労様。

ロンシャンで共に声援を送った皆さん、ご苦労様。

様々な意味で、各方面に多くの成果と問題点を思い知らせた今回の凱旋門賞でした。

私の汗と涙と笑い(少なめ)と息切れの日々についてはいらないかもしれませんが、それらも含めて、今日から暫くの間、書いていきたいと思います。お付き合い頂ければ幸いです。

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