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2009年12月31日 (木)

終わりと始まり

今更ながら、一応、年越し前に、語っておこうという趣向。

フィギュアスケート全日本が終わった。
ご存知のように、浅田選手の華麗なる復活劇で幕を閉じた女子シングル。
そして、オリンピック代表は、浅田、安藤、鈴木の三選手となった。
オリンピック代表の座を自ら掴み取った皆さんには、心からの祝福を送りたい。

しかし、前のエントリーで記したように、毎年のように全日本は点数がインフレしていて、基準が分からない。
まあ、その順位が入れ替わるような疑惑の判定、のようなものは(個人的には)感じられないので良いのだが、国際大会との整合性というか、演技の絶対的な評価基準が掴めず、困惑するのも、また事実だ。

第1位 浅田真央 選手

 素晴らしい復活だったと思う。特定の誰かを応援するというスタンスを持たない私ですら、かなり感動してしまったのだから、真央フリークの方々には、その感動は如何ばかりかと思う。とは言え、彼女が普通にやれば(これが難しいというのは大前提ですが)、この程度の演技にはなるだろうと、私のような捻くれ者は考えてしまう。
しかし、今シーズンの混乱振りは、彼女にしてみれば、初めての経験だったと思うし、私は最悪、彼女が代表に入れない事態も想定していたので驚嘆した。
私の勝手な憶測だが、彼女は練習もしたのだろうが、開き直ったのではないかと思う。
昨シーズンまでの一連の流れ、世界選手権での結果などは、キム・ヨナとの暗闘(私は敢えてこういう言い方をしておく)の中でのものだと思う。実際、私は浅田選手がキム・ヨナに敵わないなどと思ったことは一度もないが、現実は悪夢のような結果を彼女に突きつけた。
今シーズンの混乱もその影響なのだ、と私は思っている。
しかし、この状況で、逆に彼女は自分自身を取り戻すことに集中できたのではないか、と思うのだ。「人は関係ない」と。
私はその姿勢は正解だと思う。
彼女には、伸びやかなスケーティングとトリプルアクセルに代表される華麗なジャンプがある。それを堂々と披露すればいい。それをジャッジする人々にどう評価されようとそれは関係ない。
実際今回も、SPはトリプルアクセルをDGされていたが、彼女の演技の素晴らしさは十分に伝わったし、得点にしても(全日本の甘甘採点とは言え)かなりの高得点を得られた。FSでもPCSの点数はちょっと出し過ぎな感はあるが、今回の優勝者であるということは概ね間違いないと思う。国際大会に行けば、簡単には200点は出ないが、彼女のスタイルを貫き通すことが出来れば、自ずと結果は付いてくるだろう。

第2位 鈴木明子 選手

 先シーズンから表舞台に登場してきて(私がブロック予選とか、中規模の国際大会とか観てないので)、今シーズン一気にブレイク。今シーズンのプログラムの質の高さは見事だと思う。特に、FSのウェストサイドストーリーは名プログラムだと思う。こんなプログラムに、このオリンピックシーズンに出会えたのは、彼女がを乗り越えてきた苦悩の日々に対する天からの贈り物なのかもしれない。
 今回出場権を事実上争った中野選手の上を行った2位を獲得したことで、胸を張ってオリンピックに向かえるのではないか。
 私も、多くの方同様、今シーズンの彼女のスケーティングに魅了されてきたし、彼女がオリンピックに出場することに異議を唱える人はいないだろう。フィギュアスケートを諦めざるを得ないようなどん底から立ち上がってきた彼女の目は、どこまでもまっすぐで力強い。是非ともあの素晴らしいウェストサイドストーリーをバンクーバーで世界の人々に魅せつけて欲しい。

第3位 中野友加里 選手

 …彼女にとって、そして彼女を応援する人々にとって、非常に厳しい結果となってしまった。今回の演技は、SP、FSともに、完璧ではなかったかもしれないが、それでも今の彼女が望み得る質の高い演技だったと思う。結局、前回同様に彼女がオリンピックに出場出来ないという現実は、あまりにも厳しすぎ、悲しすぎる。4年前に颯爽と登場してきた彼女は、間違いなく、この4年間、女子シングルで日本の牙城を死守して来てくれたアスリートの一人であることに間違いない。恐らく、彼女の選手としての人生において、オリンピックに出場することはないのだろうが、それでも彼女のスケート人生が敗残者のものとは私は思わない。間違いなく、世界の数少ないトップスケーターの一人として、世界選手権に全力を注いで欲しいと思う。私はその姿を目に焼き付けたい。

第4位 安藤美姫 選手

 彼女にとって、この大会は実はやり辛い大会だったのかな、と終わってから考えてみた。
 自分ひとりオリンピック出場が確定している中、他の選手達が凄まじいプレッシャーに耐えながらしのぎを削る。そんな各選手の熱量に気圧されてしまったような2日間の演技だった。大会前には、気楽に演技できるとか、オリンピック本番に向けた予行演習とかそんな風に勝手に考えていたが、流石に、そういう雰囲気ではなかったようだ。今回の演技を受けて、彼女の代表入りに異議を唱える人が、チラホラいるようだが、私はその意見に与しない。
 そもそも代表選考などというものは、どのような形を取ろうとも異論はあるもので100%全ての人が納得できるやり方、結果などない。その中で定められた選考基準をクリアした彼女はれっきとした代表選手である。
 また、ポテンシャルにおいても、メダルを狙う日本の中において、浅田選手に次ぐ候補(場合によっては第一選択肢たり得る)であることに変わりはない。オリンピックまでに完全な調整をお願いしたい。(偉そう?すみませんm(_ _)m)

もろもろ言いたいこともあるのだが、今回はここまで。

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